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ブログリレー ~荻川ほのぼの保育園~

2023.04.18

法人本部

今月担当いたします、荻川ほのぼの保育園園長坂井と申します。よろしくお願いいたします。

例年になく全国的に桜の開花が早く、日本列島を桜前線が通過していきました。温かい気温になり、草花の芽吹きを感じる春は嬉しいものですし、やはりわくわくする期待感は強くあります。今年度も新たな園児さんを迎え、新たな出会いに胸を弾ませ、新たなスタートが始まりました。

 

皆さんは「新潟市こども条例」をご存じでしょうか。令和4年4月1日から施行された条例になります。子どもの権利及び子どもに関わるおとなの責務を明らかにしながら、権利の主体である子どもたちのほか、保護者や子どもの学び・育ちの施設関係者などを含めた市民に対し、幅広く周知・啓発を進め、すべての子どもが豊かな子ども期を過ごすことができるまちづくりを進めることを目指す取り組みとなっています。

 

◎子どもにとって大切な5つの権利を紹介します。

・安心して生きる権利 ・自分らしく生きる権利 ・豊かに生き、育ち権利

・身近なおとなとの受容的な関係をつくる権利 ・社会に参加する権利

 

子どもにとって大切な権利が守られるべき場所とはどういったところか。皆さんも容易に考えられると思います。それは「家庭」「学び・育ちの施設」「地域」です。

豊かな子ども期を過ごすことができるために、おとなは子どもの権利を保障するために連携・協力していくことが大切になります。

生後から4歳頃までの成長過程で見せてくれる「第一次成長期」大人は今までと違う様子に戸惑ったり、気持ちが苛立ったり、焦ったりすることがあるかと思います。まさに大切な自分という自我が芽生え、考えを持ちます。「自分はこうしたい」と言葉にならない感情を大人に表現しています。保育士は子どもの成長に目と耳を傾け、一人一人の心の声を聴き、成長に必要な支援を考え実践していきます。

例えば、食事中「食べたくない」となかなか食事が進まない時、残さず食べてほしい気持ちとお昼寝時間もある…どうしても「早く食べさせないと」と気持ちばかりが先立ってしまいがちです。「なぜ食べたくないのか」子どもたちの声を聴く心の余裕が大切です。「椅子に座って食べるのではなく、抱っこで食べたかったのかな」「眠たかったんだね」「先生が隣りにいれば安心できるかな」「給食の食べる量はどれくらいかな、教えてほしいな」など、気持ちに寄り添って今求めていることを擁護していくことが重要だと思います。「したくない」「でない」「行きたくない」等、子どもたちの気持ちを聞かずに一方的な大人の判断で進めたり、制限したりすることがないようにしていかなければならないと思います。

子どもの欲求を満たし、意思疎通ができたことによる「安心感」「満足感」「信頼感」と自分を認めてもらえた「自己肯定感の高まり」をたくさん「学び・育ちの施設」である「幼稚園・こども園・保育園」で深めていくこと、豊かにできることがなにより子どもにとって大切な生きる権利を尊重していることだと思います。

育児は楽しいことばかりではないと思います。保護者の方の子育てに少しでもサポートし、協力しながら一緒に子育てをしていきましょう。という気持ちで過ごしています。今日の出来事や様子、ほっこりしたエピソードなどを送迎時にお伝えしたり、時には育児相談や悩みを共有していくことも大切な連携です。「保育園ではこんな取り組みをしていますよ」「こんな関わりをしたら子どもたちがどういった反応や姿を見せてくれましたよ」など些細なことでもヒントになればと思っています。「幼稚園・こども園・保育園」は保護者の方と近い存在にあります。子どもたちの育ちを一緒に見守り、考えながらも子どもたちの声なき声を聴きとり、代弁者としてお伝えしていくことで「子どもにとって大切な生きる権利」の理解を同時に広めていけるのではないかと思います。

子どもの権利を守るため、かけがえのない一人の人間として接することをみんなで大切にしていきましょう。